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[編成] Mandolin Orchestra(Md1/2,Mla,MC.Gt1/2,CB)
[演奏時間] 20分
[作曲年] 2018.7
[初演] 2018.10.06 札幌
   第ニ回アンサンブル・リデア 定期公演
[委嘱] アンサンブル・リデア

​月白之祷

Pray for Moon, Snow and Ground

アンサンブル・リデアの委嘱により作曲・初演。

 

ある冬の夜、それは私の夢となって現れた。

静かに広がる白い丘、奥には森が広がっており、そしてその手前には大きな祭壇が鎮座している。

月の入りとともに空はだんだんと青を濃くしていく。祈りの歌。大地への讃歌。月を祀る踊り。一夜を通し、澄み渡った空は急転し、吹雪になり、そしてまた月が輝き、静けさを取り戻す。気づけば夜は明け、そこで今まで行われていた儀式は夢だったのか、そこには何も残っておらず、静かにちらつく雪と、そして東の空から太陽が昇り始めている。

緩急緩の三部構成となっており、それぞれの部でさまざまなモチーフが蠢きあう。まるで一枚絵に描かれたものが浮き上がり…そして沈んでいくような、立体的な構造となっている。

最初に弱音の特殊奏法で現れる2つの和音から成る二度のモチーフがこの曲全体を支配しており、そのモチーフを中心にいくつかのモチーフを絡めながら物語は進んでいく。

月と雪と大地へ、この唄と祈りをもって献呈する。

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