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[編成] Mandoloncello, Piano
[演奏時間] 7分半
[作曲年] 2016.10
[初演] 2017.2.12 古賀政男音楽博物館 けやきホール
   第四回 奏の会
[委嘱] 平山豊(MC.)

風の鳴る杜 - for Mandoloncello and Piano
00:00

​風の鳴る杜

Sounding Shrine

2016年8月27日、友人と川越氷川神社へ赴いたときの思い出をもとに作られた作品。「鴇色之風」につづいて風がテーマになっている。

川越氷川神社は縁結びの神社であり、毎年夏になると数百もの色とりどりの風鈴により彩られる。その日は台風が近づいてきており、風も強く、吹き抜ける風に合わせて風鈴が強く、また弱く鳴く。たくさんの絵馬や木の葉も、それに乗じて、カタカタと、さらさらと音を立てる。

マンドロンチェロはその楽器の特性上、楽音以外の音が多く鳴る。それを私は、カサカサ、とか、バチバチ、とかいうように捉えているのだが、それらの音で風や風鈴の音を、またチェロの持つ伸びのある豊かな響きでなだらかなメロディーを歌い上げる。

​この曲のもたらす幸福な空気が、演奏家、そして聴き手の心へ素敵な縁をもたらすことを。

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